2Nov
歯周病について
歯周病とは、お口の中にある細菌によって、歯を支える歯ぐきが炎症を起こしたり、歯槽骨と呼ばれる骨が破壊されたりして起こる病気ですね。
口腔内には、300~500種類ほどの細菌がいます。しかし、これらの細菌のすべてが歯周病を起こすわけではありません。正しく歯磨きをしていないなどケアが不十分な場合、細菌が歯垢と呼ばれる物質を作りだし、この歯垢が歯の表面にくっついてしまいます。歯垢はネバネバした物質で、歯にピッタリとくっつくので、なかなか取れない性質があります。この歯垢には大量の細菌が発生してるのです。わずか1ミリグラムの歯垢のなかに、10億もの細菌がいるといわれており、これらの細菌に感染して歯ぐきが炎症を起こします。
歯垢は放っておくと石のように硬くなり、歯石と呼ばれる物質に変化します。歯石は歯磨き程度では落ちてくれません。そして歯石の中やその周りに細菌がどんどん入って繁殖し、毒素を発生して歯周病が悪化していくのです。
日本人の6割以上が歯周病
歯周病に悩む人は多く、日本人の60%~70%が歯周病といわれており、特に40代、50代頃から歯周病患者が増えてきます。歯周病を放っておくと、口の中がネバネバする、歯磨きのときなどに歯茎から血が出る、歯茎が痛い、むずがゆいなどの症状が出てきます。このような自覚症状が出たら、一刻も早く治療を受けることをおすすめします。なぜなら、放っておくと症状がどんどん悪化してしまうからです。
症状が進むと、歯茎が腫れる、口臭が気になる、口の中に膿が出ているのを感じる……など重症になってきます。そして歯ぐきだけではなく、歯槽骨という骨を溶かしてしまうのです。骨が溶け出すほど症状が進むと、歯がぐらぐらする、歯が長くなったように感じるなどの症状もでます。また、食事中に歯が抜けてしまうこともあります。歯が長くなったように感じるのは、歯ぐきが細菌に感染してやせ衰え、これまで歯ぐきに隠されていた歯の部分が外に出てしまうからです。
このような重症になると、歯を抜く治療が行われるのが一般的です。歯周病は早めに治療を行えば進行を止めることができますが、治療をせず放っておくと、来院時にはもう骨まで溶けて手遅れになっていることがあります。つまり、歯周病を放っておくと、入れ歯になる確率が非常に高くなるのです。そうならないためにも、しっかりと歯ブラシを行い、定期的に歯石を除去するなどお口のケアを行うことをおすすめしますね。
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