10Jul
入れ歯 50歳・50代
入れ歯というと70歳や80歳といった年配者のものというイメージがあるかもしれません。しかし現在ではなんと50歳代の方の相談が増えてきているのです。いったいなぜ比較的若いと言える50歳の人たちが入れ歯の相談に来ているのでしょうか。
そもそも人間の大人の歯は、親知らずを除いて28本あります。そして多くの人が40代の半ばくらいまではそのほとんどを維持することができています。しかし40代の後半から歯が徐々に維持できなくなり、50歳を過ぎると急激に歯を失う確率が高くなっていきます。とある調査では年齢別の歯の平均本数が50歳で24.5本、60代で22.0本、70代になると15本から17本、そして85歳以上になると8.4本と少なくなっていきます。当然それと共に入れ歯の装着率も高くなり、50歳では全体の1.0%程度ですが、70代になれば20%後半に、80代では半分近くの人が入れ歯となります。しかし最近では虫歯予防の普及によって高齢者の入れ歯装着率は改善されつつあります。8020運動などの影響によって高齢者の口内環境はどんどんと良くなっているのです。
その一方で50歳の若い世代の人たちが入れ歯になるケースは増加しています。理由は様々ですが、食生活の変化などによって虫歯ができやすい環境になってしまったということが考えられます。まだ老齢になる前に入れ歯になってしまうというのは残念ですが、どんな入れ歯にするのかという点を考えなければなりません。従来の入れ歯は歯の間にモノが挟まってしまうといったトラブルがつきものでした。しかし現在ではオーダーメイドの入れ歯を作ることによって、今までのものとは異なり、自分の口にピッタリ合ったものを作成することが可能です。さらに現在ではただモノが噛めればよいというわけではなく、見た目も美しい製品が多く開発されています。
入れ歯はインプラントとは異なり、手術の必要がないためどんな方でも簡単に行える手法です。今仕事をしているという50歳の方でもあまり時間を取られずに利用することができます。加えて手入れが非常に簡単というメリットもあります。物を食べた後には取り外して洗うこともできるので磨き残しのようなことはありません。さらにインプラントと比較して入れ歯ははるかに安価であるので、どんな方でも作ることが可能です。入れ歯には確かに多くのメリットがあります。もし50歳の方で入れ歯にすることを考えているのであれば、入れ歯専門の歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。
40代では入れ歯かインプラントか?
40代で入れ歯やインプラントの相談にいらっしゃる方も少なくありません。
歯周病や虫歯で歯を失ってしまった方や、遺伝的な重度歯周病や病気・投薬の影響で歯がもろくなり抜けてしまった方、けがや事故で歯を失ってしまった方もいらっしゃいますし、最近は食いしばりや歯ぎしりで歯が縦に割れてしまった方も多く、その場合そのまま歯を残すことができないため、抜歯して入れ歯かインプラントで機能を維持する、という選択になっていきます。
若いのに入れ歯なんてはずかしくて誰にも会いたくない
友達にもこんな年で入れ歯なんて相談できない
腕のいい歯医者に通いたいけどなかなか見つからない
皆様それぞれの理由がありますが、若いうちに歯を失い、入れ歯を装着するのが恥ずかしい。入れ歯にコンプレックスを感じているという方も男女問わず潜在的にも多いのではないかと思います。
入れ歯ということを他人に気づかれない。審美的な面も大切だということは言うまでもありません。40代以下の多数が、インプラント治療を選択されるのもこのような理由が一番だからでしょう。
入れ歯やインプラント、歯やお口のお悩みを相談できずに一人で抱えている。お気持ちはわかりますがお口の中は自己治癒力では治らないのです。できるだけ早いうちに信頼できる歯科医院で診察を受けることが後々に正しい選択だったと思うでしょう。
40代。入れ歯の年齢的にはまだまだとても若いです。今後10年、20年、その先を見据え、口腔環境を整えていかなければなりません。
しかし、歯科医の持つ知識や経験、技術などによって治療の仕方によっては、残っている歯の寿命を縮めてしまう場合もありますし、長く健康な歯を保持することができるかどうかは大きく左右されます。
40代で歯を失ってしまった場合、まず大きく分けて入れ歯にするかインプラントにするか?を考えることになります。ブリッジもあるのですが健康な歯を削るのは長い目で見るとあまりお勧めできません。
インプラントは一度手術を行えばその後は日々のケアは歯磨きだけになるので、利便性は高いでしょう。ただやはり骨を削り金属の土台を埋め込むため、侵襲性が高く体への負担は相応にかかります。
入れ歯も保険適用の物と自費治療の物とでは、その性能や使い心地は別物といっても過言ではないくらいに開きがあります。
昔からのイメージが払しょくできていないので、入れ歯=老人と思われるかもしれませんが、失った歯をそのままにしておくよりも適切な入れ歯を使用する方が、全身状態にもよい影響を与えますし、残った歯を守ることにもつながります。
入れ歯にしてもインプラントにしても、患者様の希望を歯科医とよく話し合い、その後の生活の展望までをもイメージできる位しっかりと意向を聞き最善の方法を提案してくれる歯科医に治療を依頼しましょう。
入れ歯と30代
入れ歯に30代でなることを恥ずかしいとは思っていただきたくないな、と思うことが最近多くなりました。
確かに歯の寿命からすると、30代で失ってしまうことはショックかもしれませんが、歯周病にかかってしまったり、虫歯が悪化してしまったりすることで歯を失ってしまうケースは有り得るのです。
それでもひどく思い悩んでしまって、家族にも誰にも相談出来ないと感じてしまったり、この年令で入れ歯なんて恥ずかしいと思って、一人で思い詰めてしまったりする方が実はとても多いんですね。
どうにかしなければいけないことは頭ではわかっているけれど、歯科医院にさえ相談するのがはばかられる方も多いようです。
それでは精神的にも、本当にどうしようもなくなってしまいますよね。
まず、とにかくお伝えしたいのは、「勇気を出して歯科医に相談してください」ということです。
入れ歯に抵抗があると言われるなら、もちろんそれも含めてです。
当然ながらしっかりした専門知識があって、入れ歯に詳しい歯科医がいる歯科医院でなければいけませんが、どうすれば患者さんの悩みを打開出来るのか、いろいろな具体的な提案の出来る歯科医はちゃんといます。
そもそもなぜ恥ずかしいと思われるのか、なぜ怖いと思われるのか、そこには必ず理由があります。
そしてほとんどの場合、その理由はかなり昔の入れ歯の古いイメージだけが先行してしまっているケースもとても多いのです。
若い方は入れ歯を嫌がるためにインプラントを考えられる方が多いようですが、インプラントの治療の歴史は40年です。
若ければ若いほど、自分が高齢者になった時のことも考えなければいけないでしょう。
特に歯周病が原因で歯を失った方であれば、状態的にインプラント治療が無理な場合もあります。
安全性の高い入れ歯を長く使うほうが、メリットが大きい場合も多いのです。
そして、なぜインプラントにこだわられるのか、その理由を考えれば、同時に入れ歯を恥ずかしいと思われる理由も見えて来ますね。
ほとんどの方は、入れ歯だということが他の方にわかってしまうのが嫌だという、審美的な問題を気にしていらっしゃるのです。
入れ歯はとても進化していて、今では他の方が見ても義歯であることがわからないほど自然なものもあります。
金属のツメを使わないもの、磁石で固定するものなどもあり、見た目のデザイン性にも優れ、つけ心地も軽く違和感のとても少ないものもあります。
視力が低下した方がコンタクトレンズを使われますよね?言ってみればそれと同じです。
ケアは必要ですが、慣れれば自分の体の一部として使えるツールなのですよ。
歯周病で入れ歯になってしまった30代
歯周病は、歯を失ってしまう原因になる怖い病気です。
歯と歯茎の隙間から細菌が入り込み、歯茎に炎症を起こす病気なのですが、実はさほど痛みが出ないために気付かないうちに大変進行してしまっている場合も多いものです。
大げさではなく、ある日突然歯が自然に抜け落ちてしまうような場合も少なくありません。
それも、何本もの歯が同時期に抜け落ちてしまうようなこともあるのです。
歯周病を引き起こす菌にはいろいろな菌があり、1種類の菌によるものではないことが一般的だと言われています。
数十種類もの菌が病気との関係性を指摘されています。
細菌を口の中から追い出すことは残念ながら不可能なので、細菌の繁殖を防ぐためには定期的にプラークや歯石を取り除いて歯を守る必要があります。
20代、30代といった若い世代でも、歯を失って入れ歯になる人の多くの原因が歯周病です。
厚生労働省の運営するe-ヘルスネットというホームページにも掲載されていますが、喫煙者は非喫煙者の3倍から8倍程度歯周病にかかりやすいリスクがあると言われています。
また、糖尿病が歯周病を進行させたり、治療しにくい状況にしたりすることも良く知られていますね。
歯の本来の寿命からすれば、まだまだしっかり使えるはずの年齢なのに、歯周病のせいで歯を失ってしまうことになるのは辛いことです。
もし歯を失ってしまった原因が歯周病なら、歯周病を治さずに入れ歯を作ってしまうと、更に残った歯を失う原因になってしまいます。
口の中の問題は、決して人ごとではありません。
あなたは大丈夫でしょうか?セルフチェックするための表を当院のホームページでも掲載していますので、チェックしてみて下さいね。
歯周病は完全に治るまでにかなり時間がかかる場合もあります。
とにかくなんらかのサインを感じたらすぐに歯科医院に相談して下さい。
歯科医院では歯や歯茎の状態を検査して、実際にどういう状況なのかを診断します。
骨の状態も確認する必要があるので、X線写真を撮ることになると思いますが、総合的な検査で情報を集めた後に治療方針を検討することになるでしょう。
歯茎の病気があるのに、それを放置して入れ歯にしてしまうというのはとても危険なことです。部分入れ歯の場合、きちんとケアしないと食べかすなどで更に歯周病が進行してしまうことも多いからです。
歯磨きをした時に出血したり、歯と歯の隙間が大きくなって来たりしたような場合は要注意です。
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