26Aug
入れ歯にはたくさんの利点もあるのですが、あまり人気のあるツールではないかもしれませんね。
患者さんの中には、歯を失ってしまったショック以上に入れ歯を使うことになるショックを感じていらっしゃる方も多いように思います。
特に比較的若い方には、入れ歯に対する不安や恐怖をお持ちの方も少なくありません。
入れ歯というツールは近年目覚ましい進歩を遂げているのですが、多くの方には大昔の入れ歯の印象が強く残っていて、あまりイメージが良くないのかもしれません。
でも入れ歯にはたくさんの利点があるので、是非知っておいて欲しいですね。
まず最初に、入れ歯は安全性の高いツールだということが挙げられます。
最近ではインプラント治療も増えて来ていますが、インプラントは外科手術を必要とする治療法です。
アゴの骨に直接人工の歯根を埋め込むわけですから、かなり大掛かりな手術が必要です。
それを避けようと切開手術を行わずにいきなりドリルで孔を空ける手術が最近ありますが、非常に危険を伴うのでお勧め出来るものではありません。
入れ歯の場合はそうした手術は無く、誰にでも安全に負担なく治療が行えます。
高血圧の方や糖尿病の方でも、心臓や肝臓、腎臓などに疾患をお持ちの方でも問題なく作ることが出来ますし、とても安全性の高いものです。
そして後のケアも簡単で、1日1回ブラシで洗えば良いだけです。
インプラントよりも費用が安価ですし、定期的にケアすれば少しずつ手入れをしながら長く使うことも出来ます。
出来れば自由診療をお勧めしますが、どうしても予算が厳しいという方は、もちろん保険適用でも製作は可能です。
入れ歯は咀嚼する力が低下するという指摘もありますが、これは訓練次第である程度回復することが出来ます。
当院では山本式咀嚼機能審査表を使って、食べられなかったものが食べられるようになる過程もチェックしています。
また、入れ歯の種類を選べば、食べ物や飲み物の風味までしっかり味わえる入れ歯も作れます。
しっかりフィットして、好きな物を十分味わいながら食べられて、大きな口を開けて笑っても傍目に入れ歯を付けていることが分からないのであれば、デメリットを探すほうが難しいのではないでしょうか?
いろいろ入れ歯の利点を挙げてみましたが、忘れてはいけないのは、これらはすべて自分に本当に合う優秀な入れ歯を使うことが大前提です。
しっかり作られていない入れ歯、ご本人に合わない入れ歯、食事の時に外したほうがマシだというような入れ歯では、確かに利点など一つもありませんね。
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