13Jun
入れ歯を使っている時に、浮くことがある人は多いようです。
浮くと言うのは読んで字の如く、歯茎から浮き上がって離れてしまうという状態。
細かくて固いものなどを食べている時にこの「浮き」が起こると、浮いた間から破片が中に入って、思い切り噛んだ時にとんでもない激痛が走ることになります。
これが怖くておせんべいやゴマなどが食べられなくなったという人や、入れ歯自体が怖くなって使わなくなってしまったという人もいるほど。
確かに絶対に避けたい激しい痛みですよね。
入れ歯が浮いてしまう原因については、入れ歯が合わないということも考えられますし、患者様のお口の中の状態があまり良くないということも考えられます。
というのも、入れ歯を安定させるために必要なのは唾液です。
人工の歯茎と自分の歯茎とを密着させるためには唾液の量が必要で、これがまるで接着剤のように入れ歯を安定させてくれる必要があるのです。
では唾液の量が多ければ多いほど安定するのかと言えば、これがそうとも限りません。
唾液の量が少なすぎるドライマウスのような状態でも入れ歯の浮きは起こりますし、唾液がたくさん出過ぎているようでも、入れ歯が外れやすくなり浮く場合があります。
人間はものを噛む時にどのようなチカラでどう噛むべきかを歯根で読み取って脳に伝えています。
これによって唾液の量もコントロールされますし、筋肉の動かし方も決まります。
良い入れ歯であれば、噛んだ時にちゃんと同じような信号を脳に送って、自然な咀嚼と同じように入れ歯でものを噛めるように筋肉がコントロールされます。
この状態ならおそらく適正な唾液が分泌され、入れ歯が浮いたりせずにきちんと噛めるような環境を作り出してくれるはずです。
後は、食事の最中にたくさん飲み物を飲む人は、おそらく入れ歯が外れやすくなって浮きが起こりやすいでしょう。
どうしても固定がうまくいかない場合は市販の安定剤を使うことも検討しても良いとは思いますが、やはりそれ以前にその入れ歯が現在の口の中にきちんと合っているのかどうかをちゃんと確認するのが先と言えます。
当院では、入れ歯専門技工士と噛み合わせ専門技工士が直接患者様の意見を伺わせていただくシステムになっています。
それぞれの専門家は、まさに入れ歯の職人です。
患者様のお口の中でどんな時にどんなことが起こっているのか、細かいニュアンスを伝えるには直接職人と話すのが一番。
もし浮きがあるようであれば、どういう時にどんな風に起こるのか、ひとつひとつ確かめながら解消していきましょう。
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